この記事は、大阪市で7教室を運営するプラウ経験型教育塾 入試・教務担当が、大阪府教育庁(大阪府教育委員会)の公表資料をもとにまとめています。大阪府の公立高校入試では「内申点」が合否に直結しますが、その計算方法は他の都道府県と違うため、調べてもよく分からないという声をよくいただきます。
このページでは、大阪府の内申点(調査書点)の計算方法を、実際の数字を使って整理します。あわせて、2028年度入試から大阪府の入試制度が変わる点についてもまとめました(大阪府教育委員会が2025年12月に公表した内容です)。
大阪府の内申点は「450点満点」
中学校の通知表は9教科、それぞれ5段階です。つまり1学年ぶんの評定は最大で 9教科 × 5 = 45点。
大阪府では、この45点満点を学年ごとに違う倍率で足し合わせます。
| 学年 | 計算 | 満点 |
|---|---|---|
| 中学1年 | 9教科 × 5段階 × 2倍 | 90点 |
| 中学2年 | 9教科 × 5段階 × 2倍 | 90点 |
| 中学3年 | 9教科 × 5段階 × 6倍 | 270点 |
| 合計 | 450点 |
中1と中2が2倍、中3だけが6倍。中1:中2:中3 = 2:2:6 の比重です。
計算してみます
たとえば、中1がオール3、中2がオール4、中3がオール5だった場合。
- 中1: 9教科 × 3 = 27 → 27 × 2倍 = 54点
- 中2: 9教科 × 4 = 36 → 36 × 2倍 = 72点
- 中3: 9教科 × 5 = 45 → 45 × 6倍 = 270点
- 合計 = 396点(450点満点)
逆に、中1がオール5でも中3がオール3だと、90 + 90 + 162 = 342点。中3の比重が大きいぶん、3年生での失速はそのまま点差になります。
中1・中2の成績で、すでに4割が決まっている
450点のうち、中1と中2で 180点(40%)。中3になる前に、内申点の4割は確定しています。
「受験は3年生から」と考えていると、スタート時点で差がついた状態から始めることになります。逆に言えば、中1・中2のうちに評定を1つ上げておくと、9教科ぶんで年間18点(2倍換算)が積み上がるということでもあります。
当日の学力検査も450点満点。合わせて900点
入試当日の学力検査は、国語・数学・英語・理科・社会の5教科で、それぞれ90点。5教科 × 90点 = 450点満点です。
つまり、内申点450点 + 当日点450点 = 900点満点で合否が決まります。ただし、この450点ずつをそのまま足すわけではありません。
高校によって、内申と当日点の比率が違う(タイプⅠ〜Ⅴ)
大阪府では、高校ごとに5つの倍率タイプから1つを選んでいます。学力検査と調査書のどちらを重く見るかが、志望校によって変わるということです。
| タイプ | 学力検査(当日点) | 調査書(内申点) | 実質の配分 |
|---|---|---|---|
| タイプⅠ | × 1.4 → 630点 | × 0.6 → 270点 | 当日点を重視 |
| タイプⅡ | × 1.2 → 540点 | × 0.8 → 360点 | やや当日点重視 |
| タイプⅢ | × 1.0 → 450点 | × 1.0 → 450点 | 半々 |
| タイプⅣ | × 0.8 → 360点 | × 1.2 → 540点 | やや内申重視 |
| タイプⅤ | × 0.6 → 270点 | × 1.4 → 630点 | 内申を重視 |
どのタイプでも総合点は900点満点です。志望校がタイプⅠなら当日の一発勝負の色が濃くなり、タイプⅤなら中1からの積み上げがものを言います。志望校がどのタイプかは、必ず確認しておきたいところです。
【重要】2028年度入試から、大阪府の入試制度が変わります
大阪府教育委員会は2025年12月9日に、令和10(2028)年度入試から公立高校の入学者選抜制度を変更することを公表しました。2028年3月に入試を受ける学年(2026年8月時点の中学2年生)からが対象です。
主な変更点は次のとおりです。
- 特別選抜(2月)と一般選抜(3月)が一本化され、入試期間が短くなります
- 公立の第2志望校にも出願できる機会が設けられます
- 各高校が独自に選抜する「学校特色枠」が導入されます
- 国語・数学・英語は、A問題・B問題・C問題の3種類から高校が選択する形になります
- これまで全員が提出していた自己申告書が廃止されます
- 調査書に書かれるのは各教科の評定のみとなり、「活動/行動の記録」は廃止されます
- 英語資格(英検など)の読替え率が変更されます
ここで大事なのは、内申点の計算方法そのもの(中1:中2:中3 = 2:2:6、450点満点)は変わらないという点です。制度が変わっても、中1からの積み上げが効くという構造はそのまま残ります。
※2028年度入試からの制度変更については、【2028年度から】大阪府の公立高校入試はこう変わるで詳しくまとめています。
今からできること
- 中1・中2の方: 定期テストと提出物を丁寧に。評定1つの差が、入試では18点(2倍換算)の差になります
- 中3の方: 中3の評定は6倍。1学期・2学期の積み上げがそのまま270点満点に反映されます
- 志望校のタイプを調べる: 当日点重視(タイプⅠ)か内申重視(タイプⅤ)かで、力を入れる場所が変わります
- 小6・中1の保護者の方: 中1の1学期から内申は始まっています。「受験はまだ先」ではありません
出典
- 大阪府「令和10年度以降の公立高等学校入学者選抜制度について」(2025年12月9日公表)
- 大阪府「令和9年度公立高等学校入学者選抜」
※制度は変更されることがあります。受験の年度に応じて、必ず大阪府教育委員会の最新の発表をご確認ください。
内申点の相談も受け付けています
プラウ経験型教育塾は、大阪市淀川区・西淀川区・大正区で7教室を運営している完全個別指導塾です。「今の内申で志望校に届くのか」「どの教科を上げるのが効率的か」といったご相談も、無料の教室見学・体験授業のなかでお受けしています。